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2027年の住宅設備選びはどう変わる?GX ZEH・エアコン・照明の確認点

家づくりで「2027年から基準が変わる」と聞くと、今選ぼうとしている設備が使えなくなるのではないかと、不安になるかもしれません。

ただし、住宅の性能を評価する基準、製造事業者に求める省エネ性能、製品の製造・輸入を制限する制度は、それぞれ別のものです。同じ年に変更があっても、すべての住宅や設備に同じ義務が生じるわけではありません。

この記事では、GX ZEH、エアコン、照明の変更を整理し、窓や蓄電池も含めて、契約前に確かめたいポイントを紹介します。

※制度に関する情報は2026年10月6日時点です。適用条件や実施時期は、計画・購入時に最新の公式情報をご確認ください。

まずは「何が変わる制度か」を分けて考える

GX ZEHは、住宅の省エネ性能やエネルギーの活用方法に関する新しい定義です。環境省は、2027年4月以降の適用を予定していると案内しています。一方、エアコンは製造事業者等に向けた省エネ基準、蛍光ランプは水銀対策に伴う製造・輸出入の規制です。

家づくりの打ち合わせでは、「いつ変わるか」に加え、「新築住宅全体の義務なのか」「特定の性能区分を目指す条件なのか」「製造や販売、使用のどこに関わる話なのか」を確認しましょう。

出典:環境省「省エネ住宅とは?」

GX ZEHは、すべての家への蓄電池設置義務ではない

GX ZEHでは、断熱性能や省エネ性能を高めることに加え、発電した電気の活用や設備の制御が重視されています。戸建住宅の「GX ZEH+」「GX ZEH」「Nearly GX ZEH」には定置用蓄電池の導入要件がありますが、「GX ZEH Oriented」は扱いが異なります。

これは、対象の性能区分を満たすための条件です。「2027年から、すべての家に蓄電池を付けなければならない」という意味ではありません。目指す区分と建築地の条件を、設計者と確認することが出発点です。

出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和8年度 ZEHビルダー/プランナー登録(フェーズ3)公募要領」7~8ページ

補助事業の「GX志向型住宅」とも分けて確認する

名前が似ている「GX志向型住宅」は、補助事業の対象住宅としても使われる区分です。GX ZEHと同じ名称・同じ申請条件ではありません。

例えば、みらいエコ住宅2026事業のGX志向型住宅には、断熱性能、省エネ性能、高度なエネルギーマネジメントなどの要件があります。補助対象になるかは、性能だけでなく、申請枠、着工時期、事業者の登録や手続きなども含めて確認が必要です。

見積もりでは、補助金を受け取る前提の金額だけでなく、受け取れなかった場合の自己負担も確認しましょう。補助金のために設備を増やすのではなく、暮らしに必要な性能と予算を先に整理することが大切です。

出典:みらいエコ住宅2026事業「注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入/対象住宅の性能」

蓄電池は容量だけでなく、使い方まで比較する

蓄電池を検討する際は、「電気代の負担を抑えたい」「停電時に冷蔵庫や照明を使いたい」など、優先したい目的を具体的にしましょう。

比較したいのは、次のような項目です。

  • 太陽光発電の見込みと、昼・夜それぞれの電気の使い方
  • 停電時に使いたい機器と、それらを動かせる出力・回路
  • 設置場所、工事費、保証条件、将来の交換費用
  • HEMSなどと接続し、必要な制御ができるか

「大容量だから安心」とは限りません。使いたい機器と運転時間を伝え、実際の構成で何ができるかを見積もりと一緒に確認しましょう。

エアコンは「安い製品が一律に禁止」になるわけではない

家庭用エアコンのうち壁掛け形などでは、2027年度を目標年度とする新しい省エネ基準が設けられています。資源エネルギー庁は、基準値を満たさない製品の製造・出荷を一律に禁止する制度ではないと説明しています。

そのため、「2027年になったら低価格のエアコンがすべて販売禁止になる」「必ず価格が2倍になる」とは言えません。基準の変更だけを理由に、今すぐ買い替えを急ぐ必要もありません。

購入時は、本体価格と工事費に加えて、省エネ性能、部屋に必要な能力、使用時間を比較しましょう。新築なら、断熱性能や窓の大きさ、日当たりも伝えたうえで選ぶことが重要です。室内機と室外機を設置できるか、将来交換するときの搬出入ができるかも、図面段階で確認しておくと安心です。

出典:資源エネルギー庁「27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!エアコンについて知っておくべきポイントは?」

蛍光ランプは製造・輸出入の規制と、使用の可否を分ける

一般照明用の蛍光ランプは、水銀に関する国際的な規制を受け、種類ごとに段階的に、2027年末までに製造・輸出入が廃止されます。ただし、すでに使っている蛍光ランプの使用や、在庫品の販売・購入まで禁止されるわけではありません。

新築では、明るさや光の色、交換方法も含めてLED照明を検討しましょう。既存の照明をLED化する場合は、ランプの形だけで判断せず、器具との適合や工事の要否を確認してください。配線工事を自己判断で行わず、施工業者などに相談することが大切です。

照明計画では、器具の見た目だけでなく、故障時にランプだけを交換できるのか、器具ごとの交換になるのかも確認しておきましょう。

出典:環境省「エコジン/2026年4月15日公開記事」

窓は「流行」より、家全体の性能と使いやすさで選ぶ

窓を選ぶときも、特定の素材や製品の供給方針と、住宅全体に適用される基準を混同しないことが大切です。

打ち合わせでは、窓の大きさ、方角、ガラスとフレームの組み合わせを確認し、部屋の明るさや日射対策とのバランスを検討しましょう。断熱性能を重視する場合も、開閉のしやすさ、掃除のしやすさ、交換や修理の相談先まで含めて比較することをおすすめします。

「この窓なら家全体も高性能」と決めつけず、提案された窓を採用した場合に、住宅全体としてどの性能になるかを説明してもらいましょう。

将来の価値や光熱費は、名称だけで保証されない

高い省エネ性能を目指すことと、将来の売却価格や光熱費を保証することは別です。GX ZEHに該当するという理由だけで、必ず高く売れる、光熱費が必ずゼロになるとは判断しないでください。

国土交通省の省エネ性能表示制度でも、「目安光熱費」は一定の条件で算出する比較用の数値です。実際に契約する料金プランなどによって、支払額とは差が生じます。

検討時は、提示された試算の前提条件を確認しましょう。また、図面、性能評価書、設備の保証書、点検や修繕の記録は、住まいの状態を説明できるよう保管しておくことをおすすめします。

出典:国土交通省「目安光熱費/ラベル項目の解説」

契約前に確認したい5つのこと

  1. 希望する性能区分と、その区分が自分の計画に必要な理由
  2. 採用する窓・空調・太陽光発電・蓄電池の具体的な仕様
  3. 本体代だけでなく、工事・点検・修理・交換を含めた費用
  4. 補助金の対象条件と、利用できない場合の自己負担
  5. 入居後の相談窓口と、設備を更新するときの対応範囲

基準名を一つずつ覚えることよりも、「自分たちの暮らしにどう役立つか」を説明してもらうことが重要です。設備を増やす案だけでなく、優先順位を付けた案も比較すると、納得して選びやすくなります。

設備を比較するときの考え方は、こちらの記事でも紹介しています。
注文住宅の設備選びで後悔を減らすチェックポイント

ヤマト住建で相談する場合

ヤマト住建で家づくりを相談する際も、まず「冬の寒さを抑えたい」「停電に備えたい」「初期費用を優先したい」など、ご家族の要望をお伝えください。設備名から決めるのではなく、予算や暮らし方に合わせて提案内容を比較することが大切です。

例えば、停電への備えを重視する場合は、太陽光発電や蓄電池について、使いたい機器を踏まえた構成を相談できます。快適さを重視する場合は、断熱・窓・空調を組み合わせた計画を確認しましょう。

標準仕様や選択できる設備、追加費用は商品・地域・契約条件によって異なります。希望する性能区分への対応と、入居後の点検・交換まで、具体的なプランでご確認ください。

よくある質問

2027年から、今のエアコンは使えなくなりますか?

省エネ基準の変更を理由に、使用中のエアコンが一律に使えなくなるわけではありません。不具合や使用年数、修理の可否なども踏まえ、必要な時期に交換を検討しましょう。

GX ZEHとGX志向型住宅は、同じものですか?

同じ名称・同じ申請条件ではありません。住宅の性能区分と、利用する補助事業の条件を分けて確認してください。

GX ZEHにしないと、将来売却できませんか?

今回の基準変更から、そのように結論づけることはできません。新しい性能区分への対応だけで、将来の売却可否や価格が決まると考えないことが大切です。

まとめ

2027年に関わる変更には、住宅の性能評価、エアコンの省エネ基準、蛍光ランプの製造・輸出入規制など、性質の異なるものがあります。「すべて義務になる」「すぐ使えなくなる」と受け止めず、対象と条件を分けて確認しましょう。

家づくりでは、ご家族の要望、建築地、予算を整理し、導入時だけでなく維持・交換まで見据えて設備を選ぶことが大切です。